スマートグリッド解説

次世代電力ネットワークといわれる「スマートグリッド」について、基本的な仕組みから導入によってもたらされる変化などをわかりやすくまとめています。
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スマートグリッドとは

スマートグリッドと呼ばれる用語が新聞や雑誌などで出てくるようになったのは2009年頃のことです。アメリカ大統領に就任したバラク・オバマ氏が世界的な経済不況からアメリカ経済を立て直すためにとられた政策である「米国再生・再投資法」にはエネルギー関連の分野にも大きく焦点が当てられており、世界中でスマートグリッドに関する議論がされるようになったきっかけとなりました。

 

しかし、実際のところはもっと古くからその議論はされており、アメリカを中心に何年も前から検討されていた技術です。ですので、最近になって出てきたわけではありません。

 

グリッドとは電力エネルギー分野では「送電網」と呼ばれることが多く、スマートグリッドは「スマートな(賢いあるいは洗練された」+「グリッド(電力網)」という意味合いを持ちます。

 

スマートグリッドとは大規模発電(火力や原子力など)や分散型発電(風力や太陽光、燃料電池など)をはじめとする電力供給側と一般家庭やビルなど電力需要側との間で、従来の電力の需給情報に加えて、ICT(情報通信技術)を利用して電力に関連する情報のやり取りも可能にする次世代の電力網(電力ネットワーク)のことです。

 

一般住宅やビルなどに双方向通信機能を搭載したスマートメーターと呼ばれる計量器を設置し、電気の消費をリアルタイムで計測したデータを、そのスマートメーターから電力会社に送信します。

 

データを受信した電力会社は、データを解析し、その結果を基にして電力供給側の立場からスマートメーターに対して様々なコマンドを送信します。この仕組みを実現するのがスマートグリッドであり、技術の根幹となります。

 

つまりスマートグリッドが導入されることで、電力供給側から電力需要側に対してさまざまな制御が可能となるということです。

 

従来の仕組みでは、電力会社は電力系統の制御・管理をしていましたが、需要の制御を個別に行うことはありませんでした。(電力系統の制御・管理とは、需要と供給のバランスを保つため、需要量に合わせて供給量(発電量)を変化させることです。)

 

ICTにより、電力系統の制御・管理に加えて、需要の制御を可能にするスマートグリッドにより、発電から消費までの利用効率が最大になるように運用することが可能になります。

 

需要の制御とは、例えば、電力供給が不足している時間帯に電力消費を抑制するコマンドをスマートメーターに送信することで、電力供給不足による停電を未然に防ぐなどと言ったことです。

 

利用効率が最大となるということは、無駄な発電を抑えることができるということです。
そしてその結果、発電所で使われる化石燃料の消費を引き下げることができ、さらには化石燃料を燃やすことで排出されるCO2を削減し、地球温暖化の防止にもつながるというわけです。

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