原子力発電が抱えるジレンマ

次世代電力ネットワークといわれる「スマートグリッド」について、基本的な仕組みから導入によってもたらされる変化などをわかりやすくまとめています。
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原子力発電が抱えるジレンマ

地球温暖化防止のための化石燃料に代わるエネルギー源は再生可能エネルギーだけではありません。その選択の一つに原子力発電も含まれています。

 

原子力発電とは、原子核反応時に出るエネルギーを利用した発電のことを指し、いろいろな批判はありますが、これまでの日本の電力供給の基盤となっていたものです。

 

発電効率がとても悪い再生可能エネルギーとは違い、原子力発電は効率が抜群に良く化石燃料に代わるエネルギー源としては十分すぎるほどの発電方法です。

 

しかし、ご存知のとおり、原子力発電は高レベル放射性廃棄物の事後処理、そして、その危険性からの安全確保などいくつもの解決すべき課題を抱えています。

 

そのような課題を抱えていた中で起きた東日本大震災。それ以降、世界的に原子力発電の利用を削減・廃止していこうとする考え方が広がっています。

 

日本と同じで欧州諸国も化石燃料による発電比率が高くなっていました。英国とドイツはもともと石炭産業が盛んな国だったことも比率が高くなっていた要因なわけですが、発電用に石炭を使うのを抑制しなければ、EU加盟国として義務付けられている温暖化ガス排出量削減目標を達成できない状況となり、これまでは消極的だった原子力発電の利用再開を考える動きが強まっていました。

 

そんな中、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、その考えは見直され、ドイツは2011年7月に全17基のうち8基を停止し、2022年までの全原発廃止を法制化しました。

 

しかしそれでも、これほど、魅力的な電源は今のところ他にありません。
そのため、あの大事故を受けてもなお、アメリカや日本などではエネルギー源としての原子力の利用を進めていこうという動きが残っています。

 

原子力発電の原料となるウランは、今の軽水炉を使用した場合、あと60〜70年で枯渇すると言われていますが、高速増殖炉を使えば一万年は持つと言われています。
さらに技術が進化すれば、枯渇することもなくなり、人類は永久にエネルギー問題から開放されることになり、安定した電力供給が保たれることになります。

 

それほどの可能性を秘めている電源であること、かつ、長年の研究によってここまで発展させた技術を廃止・撤廃してしまうのは惜しいと考えるのは、これも自然なことだと思います。

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